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@Django37564@fedibird.com

Post #4461039

2026-08-09 06:07 UTC

『支配と加害』の火野葦平の章でからゆきさんと森崎和江について触れられているので山田風太郎の『明治波濤歌』収録の『からゆき草紙』を思い出す。樋口一葉の死の前最後の一年として、生真面目な一葉と女衒を相対させ、女衒の口から語られる差別の凄まじい理屈を前に一葉が何も言えなくなってしまう壮絶な場面があるんだが、あれはやはり女衒の口を通じた国家の搾取と差別、自主性の剥奪の理屈であったという認識を新たにする。これ大坪砂男の『天狗』みたいなトリッキーな事件も登場するし、結ばれ得なかったシスターフッドの話としても印象的だし自転車紳士黒岩涙香がエライ魅力的(「探偵小説を合作しないか」と一葉の前に現れる。読みたいそんなの!!)で、一葉のあの名作の裏話……としても読めるけどその部分があまりにあっけなさすぎて、国家にも通じる女衒の理論とともに物凄く複雑な後味を残すスゴイ短編だった。『明治波濤歌』は『舞姫』のエリスが主人公の『築地西洋軒』、自由民権運動を背景にした『風の中の蝶』の印象が強かったんだが読み返したらこれが一番スゴイ短編なのでは……そして『横浜オッペケペ』の野口英世が「なんだこの気持ち悪い男」から「なんだこの……このカッコよさずるい!!」になるのなんなんだ [参照]

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